「集中講義!日本の現代思想」仲正昌樹

集中講義! 日本の現代思想 ポストモダンとは何だったのか (NHKブックス)

集中講義! 日本の現代思想 ポストモダンとは何だったのか (NHKブックス)

 このての本も何冊か読んでみて、70年代からこっちの日本の戦後思想史ほおぼろげながら分かってきた気もするけど、戦後〜68年あたりの日本の状況というか世界も含めた時代の状況が現在の感覚で捉えようとしても分からないのかなぁ…

「ゴッホの復活」小林英樹

ゴッホの復活

ゴッホの復活

 著者のゴッホ研究の著作としては4作目、贋作に焦点を当てたシリーズとしては3作目、前作よりも格段に読みやすくなっている。
 新宿にあるゴッホのひまわりの絵についても言及していて、数日前、ニュースサイトでも記事になっていた。今後、当の美術館がどのような対応をするかひそかに楽しみにしている。
 この本は、前述のとおりゴッホ研究の本なのだが、同時に著者の絵画論を記した書としても読める。というか著者の絵画論として読んだほうが面白いと感じた。著者はもともと画家で、本を執筆するようになったのはここ10年ほどのことであり、圧倒的に長い時間、画家として培われた思考や感性が文章の端々から感じられる。