「ソフトアンドハード」佐々木敦

SOFT&HARD

SOFT&HARD

 ずいぶん更新があいてしまったが、その間、読書はずっと続けていた…なんて書ければ格好いいのだけど、実際は読書量も激減していた。少ない読書時間をやりくりして読んでいたのがこの本だ。
 「批評家」佐々木敦という人について僕が知ることになったのがいつだったのか思い出せないのだが、スタジオボイスとか、クイックジャパンとかで偶然見かけて読む程度だったと思うのだが、決定的に彼のファンを自認するようになったのはやはり、というか当然というか文化系トークラジオLifeを聞いたことで、彼の明晰でありながら、親しみのある話し方に魅了されたわけで、この本は活字でもその体験が再び味わえる、Lifeリスナー必読な本なわけだが、ラジオを聴かない人もだれだってこんなブログを読んでいる暇があったらさっさとウィンドウを閉じてこの重厚な本を紐解くべきだろう。音楽について、映画について、文学について、80年代、90年代、ゼロ年代を通して考え続ける佐々木敦の歴史の一端を感じることができる。