一年は長い

昨日の日記で、今年読んだ本のおススメを紹介しますといったことを書いたから、読書帳をパラパラ見直したけど、内容をほとんど忘れていて、おススメどころではなかったので、とりあえず今月読んだ本を紹介します。今月読んだこの六冊は、どの本も面白かったです。特に良かったのは佐々木敦の「ひひょなに?」でこれは本当に面白かった。著者の主催する私塾での講義録で、何ヶ月かにわたる講義なので、若干矛盾というか、アレ?前と違う?みたいなのもあるけど、そういうことも含めて面白い。もし東京にいたらぜひ受講したかった講義なので、こういう形で出版されたのは本当に嬉しい。絲山秋子は再読。本当にすごい作家だと思う。表題作もいいけど最後に収録された「アーリオ・オーリオ」が本当におもしろい。実社会で文学少女などというものに会ったことも噂を聞いたこともないけど、やっぱり文学少女はいいものだと感動するのが「“文学少女”と死にたがりの道化」で、野村美月は前から少し気になっていたので読めてよかった。物語だけでなく、構成や文章も達者だけど、次も読みたいと思わせるものはなかったのが残念でした。

(ブレインズ叢書1) 「批評」とは何か? 批評家養成ギブス

(ブレインズ叢書1) 「批評」とは何か? 批評家養成ギブス

袋小路の男 (講談社文庫)

袋小路の男 (講談社文庫)

今年読んだ本の傾向としては、ますます傾向と呼べるようなものがなくなってきたということだと思いました。去年ははまった作家をとことん読んだりしたのである意味偏っていたけど、今年は新規に面白い作家を見つけることが出来なかったということでしょうか。あと読書量がめちゃくちゃ減ってしまった。去年の半分くらいの冊数しか読んでない。うーん・・・ニコニコしてる場合ではなかった・・・