アクリル絵の具

アクリル絵の具はもう6年くらい使っていなかったけど久しぶりに使ったらいろいろ驚きや新鮮な気持ちにもなって面白かった。
最近色つきの絵を描くといったらもっぱら油絵かコンピューターだったけどアクリルはぜんぜん違って興味深かった。

油絵は描き始めると数日は乾かないから焦って描いてもしょうがない。描かない時間(描かずに見るだけ時間や絵を見ない時間)も絵のことを考えているのが油絵の時間で油絵はその時間が多い。つまり生活の中に絵を描くという時間が自然と内包されている。コンピューターで描くのは急いで描くことをせかされる感じがあり、コンピューターのソフトはたいていそうなっているけどCGなども効率的なものが良いと言う風な設計になっているから自然と画面に釘付けになってしまう。修正も簡単だし何手も前に戻ることも容易で一枚の絵を書いている途中で保存しておいてさまざまなバリエーションをばーっと制作していくというような作り方をしてしまうのも僕だけではないと思う。だからやっぱり一枚の絵を描いていると言う実感は薄いかも知れない。好き嫌いの問題では油絵の具が好きだけどどちらがいいのかという判断はよく分からない。内容から画材を選ぶからそこをあべこべにしたら面白いかもしれない。

ところでアクリル絵の具を久しぶりに使って驚いたのは結構乾かないと言うことだった。油絵と違ってチューブから出したらすぐに乾くものだという印象だったけど結構乾かず3時間4時間は乾かなかった。6年ぶりに引っ張り出したアクリル絵の具は3分の1くらい干からびていたけどいつも使っている油絵の具より色数がたくさんあった。蛍光色や金銀やパールカラーのようなものもあったけどあまり使わなかった。アクリルの時間はよく分からなかったけど集中して描くといつまでも描けてしまう所がCGに似てると思ったけど、乾いたら終わりの分けじめをつけることができた。さすがに一晩ほうっておくと乾いてしまうので色の統一感が油絵とは違った感じになった様な感じを受けました。